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ある伝説的隠居研究者の回想ブログ

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ジャリルとカーン 8
 研修の最終日に、春日出工場を案内した。通常の見学者には、観光コースと名付けた、新鋭設備ばかりのコースを案内することになっているが、ジャリルには、その頃未だ残っていた戦災の跡や、つぎはぎだらけの復興時のボロエ場を見せて、錆びたドラム缶に錆びたパイプを溶接して、磁石を使って金属を除去した頃の話をした。ジャリルの眼に涙が光ったようだった。
 二週間ほど経って、本社のビルのエレベーター前で、偶然ジャリルと会った。ジャリルは、突然、足許に脆いて挨拶した。周囲の人は怪誹な顔で見守った。これがジャリルを見た最後である。ジャリルが帰国して、しばらくして、バングラディッシュの独立戦争が始まった。
| ジャリルとカーン | 07:54 | comments(0) | - | pookmark |