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ある伝説的隠居研究者の回想ブログ

無農薬栽培作物は安全か 最終章
 シルクロードに蛤密(ハミ)というオアシスの町があり、数年前に暫く滞在したことがあるが、ここの瓜や葡萄の味は本当に素晴らしいものだった。ハミ瓜と青って世界的に有名でNHKテレビで紹介されたこともある。土地の人に聞いたところでは、害虫や病気の心配は全くないと云っていた。あの甘さは、天候条件もさることながら、生体防御物質がないせいかもしれない。本当にスカッーとしたあまさであった。
 最近、サントリーやかごめケチャップなどの日本企業が進出し始めたので一寸変わってきたかも知れないが、もう一度行きたいくらいである。
 ハミのような土地の無農薬栽培なら安心であるが、害虫の多い日本で虫食いは安全の証拠という、何処に根拠があるか判らぬマスコミ文化人の宣伝は無責任きわまるものであるが、野菜の毒牲という地味な問題に誰も手を付けなかっただけに始未が悪かった。
 アメリカの生体防御物質の研究が進むと、無農薬栽培の虫食い野菜は何万倍も危険と云う結論が出ることになると、野次馬気分で待っているのである。

| 無農薬栽培作物は安全か | 07:54 | comments(0) | - | pookmark |
無農薬栽培作物は安全か 6
 私は、食物用に無農薬栽培作物を確保することにこだわるよりも、安全性が確認された農薬を正しく使って、健康に育てられた作物を確保する方がはるかに安全であると考える。農薬残留量が基準値以下であれば、充分に安全性は確保されており、心配ないのである。そして、寧ろ、無農薬栽培の野菜の方が危険であると考えられるのである。
 その理由は、植物は害虫や病原菌の多い環境では有害な生体防御物質の量を増やして抵抗するからである。
 生体防御物質の量が増えると味が変化するといわれる。虫食いや病気気味の作物の味が変になる原因の一つは、生体防御物質の増加による味の変化であり、他の一つは、病気や虫食いによって生成してくる異常な物質の味である。
 私は研究員であった頃に、一本の林檎の木の半分だけに、防除効果の高い殺虫剤を散布して、無散布の半分と外観を見比ぺた試験を見たことがあるが、無散布の方は、散布した方に較べて、林檎の果実は格段に早く小さく色づいて如何にも生殖を急いで老化した感じになっていて、その外観の差の大きさに驚いたものである。今から思うと、生体防御物質の量に大差があっただろうと考えている。

| 無農薬栽培作物は安全か | 07:44 | comments(0) | - | pookmark |
無農薬栽培作物は安全か 5
 関係あるところを原文通りに引用する。
「植物は動けないかわり、害虫や病原菌に対して、自ら防御物質を作って抵抗する。キャベツでも四十九種類の防御物質を持っている」
「米国のカリフォルニア大学で長年、癌の発生の仕組みを研究しているエームズ博士によると、米国人が食物から取る種々の天然防御物質の総量は一日平均約一・五グラムに達するという。これは農作物から摂取する合成農薬の一万倍以上である」
「問題は、この様な物質が人に安全かどうかだ。これまで五十七種類の天然防御物質の試験で、二十七種類に動物への発癌性が認められている。従って、食品の安全を論じるのに、天然防御物質を無視して合成農薬だけを間題にするのは意味がないと、博士は結論づけている」
 アメリカでは、この主張をめぐって議論が沸騰しているそうであるが、私は前に述べたとおりの理由で、エームズ博士の主張は生薬学的立場から、当然の主張であると考える。勝敗の帰するところは時間の問題である。
| 無農薬栽培作物は安全か | 07:46 | comments(0) | - | pookmark |
無農薬栽培作物は安全か 4
 漢方薬や植物成分の生理作用を勉強してみると、植物の全ては何等かの意味での毒性物質を持っていることがわかる。人間はその中から比較的無毒なものを選んで食物にしているに過ぎないことが判ってくる。
 無農薬栽培の野菜は絶対安全だという思想は何処から出て誰がひろめたのだろうか。とにかく、日本社会のなかに牢固とした信念として根付いている。農薬の薬理研究で国内有数の権威者の友人がいるが、新聞やテレビで毒性問題が出た食物は、家で絶対に食べさせてもらえない、説明しても信用しないとボヤいていた。誰か有力な科学者で、この偏見に反論する人はいないものか、とかねがね考えていたのであるが、最近になって、私の感覚にピッタリの有力な情報を知ることが出来て、やっとほっとした気持ちになった。
 その情報は、住友化学の農薬研究所長の藤浪博士から戴いた、「変わる農薬」という小冊子の中にあったのである。
| 無農薬栽培作物は安全か | 11:40 | comments(0) | - | pookmark |
無農薬栽培作物は安全か 3
 からぱる豆は、アフリカの西海岸に野生または栽培されている豆科の植物から得られる種子で、昔、犯罪の被疑者にその豆のエキスを服用させて、中毒死した者を真犯人とした、いわゆる神託裁判に用いたと伝えられる所から、神託豆の別名がある。
 有毒成分のエゼリンは、現在、縮瞳薬や眼圧低下剤として○・五パーセント液が眼科領域で使用され、外科では開腹手術後の腸麻痺に対して○・二五ミリグラム〜○・五ミリグラムが皮下往射されるのであるが、農薬の元祖と言って、こわがったり拒否したりする人はいない。
 専門的になるので、一例を挙げるに止めるが、農薬には、この様に、自然界の植物成分をヒントにして発明されたものが沢山ある。エゼリンの点眼や注射にたいしては、五○○ppmの濃厚液でも平気なのに、セビンになると一ppmでも大騒ぎするのは、なにも知らないのだから、仕方がない事ではあるが、薬学の専門的立場から考えると、なんとか改めなければいけないように思えてくる。
| 無農薬栽培作物は安全か | 07:34 | comments(0) | - | pookmark |
無農薬栽培作物は安全か 2
 ところで、何故、無農薬栽培の野菜が健康に関係がないと考えたかという問題であるが、私は野菜のなかに残留する農薬の毒性の強さを、学生時代に勉強した生薬学的知識を背景に考える傾向があり、野菜のなかの植物成分が持っている毒性を無視する考え方に、賛成できなかったことが関係している。
 そして、作物に含まれる植物成分の毒性の方が、作物に残留する農薬の毒性よりも桁違いに大きいと考えていたからである。
 例えば、目本では稲のうんか防除の特効薬として普及し、アメリカでは森林害虫の防除薬として大量に使用されているセビンという殺虫薬は、からばる豆の成分のエゼリンという天然猛毒物質の構造の一部を化学的に変化させて、温血動物にたいする毒性を低下させることによって出来た殺虫剤であるが、日本では、化学合成農薬の名が付くので、一ppm(1グラムの中に千分の一ミリグラム)残留でも大騒ぎになるのであるが、毒性の強いエゼリンの人体投与は全然問題にされないのである。
| 無農薬栽培作物は安全か | 10:35 | comments(0) | - | pookmark |
無農薬栽培作物は安全か 1
 堆肥だけで栽培する自然農法や農薬を使わない無農薬栽培を家庭菜園等でやってみることはなかなか楽しいものである。
 私も、広い空き地のある社宅に住んで三十坪程の家庭菜園を楽しんでいた時期があるが、紺屋の白袴の例えにたがわぬ、無農薬栽培をしていた。しかし、無農薬栽培で作った野菜が健康上好ましいという理由ではなかった。
 田舎の中学生時代に、農業の先生に教わったことを思い出しながら畑をやってみて、農薬が必要ならその時に使うつもりでいたが、砂地で環境が良かったせいか、季節の野菜が充分過ぎるほど取れたので、結果として無農薬栽培になったのである。
 雑草は手で取って全部堆肥にしたが、肥料が足りない感じだったので、自然農法はしなかった。堆肥と化学肥料半々と言ったところであった。
| 無農薬栽培作物は安全か | 10:47 | comments(0) | - | pookmark |